ゲーム「アイドルマスター」の手引き(というほどでもない私見)

私はだいぶ前から「アイマスいいよアイマス」と色々なところで喧伝して回っていて、
多少の効能は得られたように思うのだけれど、
このたびのアニメの放送からPS3版「アイドルマスター2」発売という流れで、
これまでにないほどに、新規プレイヤーへのアプローチがなされている今、
はじめてアイマスをプレイする(しようとしている)人たちが相当数いるようなので、
現在書きかけている総合的なアイマスについての記事(現在に至るまでのアイマスの商業的な流れの話も絡んでくる)はさておき、
取り急ぎ、そういった人たちの参考になる記事を書く。


先日配信をしているときにチャットで
アイマス、ゲーム買ったけどつまんねーんだけど」というようなことを言われたため、
せっかくアイマスに興味を持ってくれたのに「これはまずい」と思ったのである。
まず前提として、よく勘違いされているのが、アイマスはどういうゲームか、というところである。
「好きな音楽に合わせてアイドルが踊ってくれるゲーム」でも、
「アイドルと恋愛をするゲーム」でもない。
基本的なゲームシステムとしては「育成シミュレーション」である。
制限時間が定められており、その間にキャラクターユニットの能力値を上げ、
それでオーディションなどに出て、ファン人数を増やし、トップアイドルを目指す。
他のゲームで例えると「モンスターファーム」がなかなか近いのではないだろうか。
ここを勘違いしているとそもそもに齟齬が出来てしまって説明のしようがない。
とりあえずはそこは理解してもらえているものとして続ける。


アニメでは、(現在このブログで書きかけているアニメ「アイマス」の話と関わって来るのだが)アイドル同士の関わりが、うまく描かれているように思う。
もちろんそういう意図があって作られているからなのだろう、
ゲームなど、これまでの「プロジェクトアイマス」で積み上げられてきたキャラクター同士の関わりを、
初見の人でもわかりやすい形でうまく取捨選択して、描いている。
そして、その要素は、あくまでもこれまでのアイマスの歴史、
ゲーム、CDのドラマパート、ドラマCD、声優ラジオ、コミック等で、
少しずつ積み重ねられてきたものであって、
それらのもの一つに含まれる、キャラクター同士の関係を描く要素は、アニメから入った人が想像しているよりも、きっと薄い。
なぜなら、あくまでもアイドルマスターという(特にゲーム)作品が、
主にプロデューサーとアイドルの関係を描くものであるからである。


ニコニコ動画等のサブカルチャーを含む)どの文化で主にアイマスに触れてきたかによって、アイドルマスターに対する印象は違(って当然だと思)う。
なので、アニメというキャラクター同士の関係を大きく描いたものから入った人が、ゲームというアイマスの中でもキャラクター同士の絡みの要素が少ないものに触れて違和感を抱くのは、仕方ないことだと思う。
(例えばドラマCDなどは当然アイドル同士の会話の形で話が展開するので、必然アイドル同士の絡み要素は比較的大きい)


ここでひとつ言っておきたいのが、
アイマス2」は、これまでのゲームシリーズの中では、かなりキャラクターの絡み要素は大きいものだということだ。
ゲームも作を重ねるごとに、ユーザーの要望によって、あるいはゲームとしての単純化・マンネリ化を防ぐために少しずつ変わってきている。
アイマス1」はトップアイドルを目指すという目標以外には、
メインストーリーと呼ぶべきものすらないゲームだったのである。
毎回プレイごとに、はじめからアイドルとの新たな関係のストーリーを作り出すゲームだった。
そこから進化(変化)を繰り返すごとに、その1の方向性を求めていた人との間に齟齬が生じ、少なからず当時のファンは離れていった。
その進化(変化)というのが、固定のストーリーやキャラクター同士の会話の増加で、
ゲーム性を大幅に変えずに、1で完成していたキャラクターの個性が絡み合うように作られたのが2なのである。
アニメのように、とにかくキャラクター同士の関係を描くことに終始した2が作られていたとすると、
それは1の続編とは言いがたいものになっていたと思う。
ゲームとしてナンバリングの続編である以上、全く別のものを提示するわけにはいかない。


基本的には「アイドルマスター2」は1と変わらず、プロデューサーと、アイドルの関係を楽しむゲームとして考えてもらうと良いと思う。
そこに、キャラクター同士の関係性が、1よりも大きな形で、プラスされたものである。
アニメは1のゲーム性などは関係なく、キャラクターたちの魅力を存分に引き出すものとして作られている。
それでそういうものだと理解した人がゲームをプレイすると違和感が生じてしまう。
しかし、アニメをここまで見てきた人は、765プロアイドルのことがいくらかわかったと思う。
アニメではプロデューサーが登場するがあくまでも脇役だ(これもゲームプレイヤーとの齟齬をなくすための措置だ)。
なので、次はゲームをプレイして、「プロデューサーとして」自分が選択したユニットのアイドルと、1対1の関係を楽しんでほしい。
ゲームとしてはなかなか歯ごたえのあるシミュレーションになっているのではないかと思う。


とりあえず誤解を解く(?)ためだけでこれだけの分量になってしまった。
具体的な楽しみ方なども含めて、今後もどんどんアイマス記事を書いていこうと思うのでときどきチェックして、
アイマスの楽しみ方の、なんとなくの指針にしてもらえたりするとうれしい。