老人賭博 あらすじ

陰気な顔がコンプレックスの主人公・金子は
病気を機に整形手術をし、
つぶらな瞳とすっきりした鼻筋、そして200万の借金を背負う。
借金を返すために就職先の整骨院のほかにマッサージ店でもアルバイトをする、
孤独な12時間労働の生活を送る。
そんなある夜若者に喧嘩を売られるが、
マッサージで鍛えられた上半身の筋力で撃退する。
そして月に2,3度池袋の若者に喧嘩を売りにいくことが習慣になる。
借金が返し終わるころ、マッサージの仕事も上達し、
指名が増え生活が楽になったことで仕事に醒める。
そして映画の仕事を憧れるようになったころある客が現れる。
海馬という脚本家・映画監督で、金子はその唯一の監督作のファンであった。
常連客になった海馬は妻に逃げられた話をする。
その寂しさから冗談めかしてもらした「弟子でもとるか」という発言に金子は志願する。
北九州に海馬脚本の映画の撮影に行く相談をしながら飲み屋で食事をしていると、
ヤクザを連れた初めて撃退した若者からまた喧嘩を売られる。
それをまたもや撃退し、貸金業にスカウトされつつ店に戻ると、
海馬は飲み屋の客と金子の勝敗で賭けをしている。
現場ではすでに祭りのシーンの撮影の準備が始まっており、
続々と出演者が集まってくる。
主演は78歳にして初主演の小関。付き人の大男山崎を連れている。
ヒロインは10代のグラビアアイドル海。
そのまま撮影に入る予定だったが雨天順延となる。
空いた時間を利用して懇親会が行われるがそこでもまた海馬たちは賭けをしている。
師匠の言いつけでタバコを買いに出た金子はタバコを買う未成年の海を見かける。
そこで地元のギャラリーがやってきて2人は絡まれるも
金子は海を庇い殴られつつも撃退する。
部屋に戻ると持ったままの海の鞄の携帯がなる。
鞄を返しに行くとタバコの口止めをされる。
翌日アーケードでの撮影で喧嘩をしてる中で小関が歌を歌うシーンを撮るにあたり
小関は海馬を脚本家と知らず否定的な発言をする。
しかし喧嘩をする役の三股が打ち合わせ中にケガをし、またも撮影は延びる。
また時間をつぶしていると、海馬たちは
前日海と話している間にやっていたポーカーの清算を始める。
三股が撮影を再開できないということなので歌のシーンを先に撮ることになる。
そこでまた賭けが発生する。
一発で曲を歌えるか1万円。
海からレクチャーを受けていた小関は見事に1発で歌いきり、
レクチャーの様子を見ていた者は1万円を手にする。
また賭けをやるだろうと海馬は賭けは情報戦だと画策する。
撮影後金子は海にマッサージを教えてくれと頼まれる。
その場で海馬は口止めの条件として小関にマッサージすることを提示する。
小関の情報を探るために海を派遣したことを海馬に報告するために電話すると、
ポーカーで9万円負けて囚われているから助けろと言われ、
持ち合わせがないため貸し金業にスカウトしてきたヤクザに電話をかける。
金を運んできた男と女2人組は海馬が囚われている店についてくる。
男は店の連中(そこには海がタバコを買ったときにいた男も含まれている)
イカサマを見破り金をわけのわからない理論で分配する。
翌日三股のシーンをまた撮影しようとするが、
思ったより三股の容態は悪くアクションが撮れない。
そこで小関が脚本家にリライトできるか頼んでみてはと言い出す。
翌日祭りのシーンでは小関に2分ほどの長台詞がある。
そこで出演者の誰にも脚本家だと知られていない海馬は
渡りに船とばかりにリライトを承諾する。
長台詞のシーンを変更することも条件に。
そうして長台詞をNG出さずに言い切ることが出来るかという賭けの情報戦が始まる。